ツララモレーナ53をベトナムの野良バラマンディやタイのチャドーで使い込んでみた、世界一くどいインプレ

ベトナム在住の釣りの先輩から夜中に突然ラインがきました。
先輩「VNの溜池でバラ狙うならモレーナ53とロイラ52どっち?」
続いて「JetSetter 61C手放したんだ?」
私「私のしつこいブログ読んだんですね?」と聞くと
先輩「うん、くどいブログね。」

最高のお褒めの言葉をいただけたので、世界一くどいツララモレーナ53のインプレをお届けします。実は先日書いた61Cのインプレ記事に登場したのがこの先輩なのです。ロイラ52は現物を見たことも触ったこともないので、ベトナム駐在当時も現在も溺愛するズイールのアライくんロッドをお勧めしたところ、先輩「アライくんは聞いてないから。」と一蹴。。。

この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は IMG_2732-1.jpg です
2015年4月、人類史上はじめて(?)ベトナムの池にフローターと釣りキチが浮いた。灼熱のなか、長いジャングルをどデカイ荷物を汗かき担いだ見返りは28cmのバラマンディ1匹。手にしているのはモレーナ53。

さて、2015年2月、61Cとほぼ同時期に購入したモレーナ53は、約2年弱ベトナムの天然バラマンディ捕獲のためにメインロッドの一本として活躍しました。当初デカバラをザラスプークで仕留めるため、またフローターでの使用も考慮したうえでの決断だったのですが、結果としてはアライくんロッド(5.0フィート、3/16oz~3/4oz程度まで多用)ではキャスト時に負荷の大きい1oz級のプラグや、シャッドラップ9などハードジャーキング時にリップ抵抗が大きいルアーや、抵抗がそこまで大きくないルアーでもあえて強く素早くアクションさせる用途のため携行し使い分けていました。

ザラスプークの高速引きは良くてもテーブルターンで丁寧に泡を作るようなアクションはアライくんロッドのほうが使いやすく、フローターにおいては3/8oz程度のルアーでも力を抜いたショートディスタンスキャストだと竿がしなりづらいため、サイドハンドのポイントキャスティングが決まりにくいです。ロンググリップについても座高が低く正面にチューブが邪魔をするフローターでは必然的に横方向にジャークをするため、エンドグリップを腕の上に逃がす、という荒技を繰り出さなければ使えませんでした。

でも、硬くはないです。むしろフルキャスト時にはルアーの重さを胴に乗せやすく、短いくせにそれなりのロングキャストもいけます。要は「強い」ロッドです。そしてグリップエンドの干渉がない丘からの使用においては、自重の軽さとボンバダのいうところ「やじろべえシステム」のおかげでジャーキングがシャキシャキできます。ベストのシチュエーションとしてはデザインの意図のとおり、アマゾンのパワフルファイターに対してボートから3/4oz前後のトップやジャークベイトをピンポイントキャストし、高速でアクションさせるような使い方だろうと、アマゾン行ったことないけど思います。

タイのリザーバーで表層にボイルするカスープを釣った。ボートで活躍するモレーナ53はロッドパワーも十分だが、ロングキャストにおいてはスピニングに分がある。

ベトナムのバラマンディだけでなく、タイの釣り堀や天然湖でも使用しました。パイロット111であれば岸際のカバー打ちフロッグゲームに最適ですし、灼熱のなか延々とジャーキングを繰り返しても全然疲れないロッドです。80cmクラスのバラマンディとドラグガチロックのパワーファイトでもロッド破損の心配なく主導権をもってファイトを堪能できます。天然チャドーの場合はオープンウォーターであれば大丈夫ですが、ボート際のつっこみは2kgちょいクラスでもリフトがきかずオダに巻かれて何度もバラしています。濃いウィードエリアからの引き剝がしもパワーが足りません。加えてヘビーバズベイトの早巻きには、竿先がバネのようにブレてしまい一定のアクションを出すことが難しいため、その用途には6フィート以上XHクラスのロッドがお勧めです。

モレーナ53を使用する上で注意したい点は、特に足元でのバレが起こりやすいことです。スーパーショートロッドでもトップウォータープラッガーが好むグラスロッドのような曲がりやすさがあれば大丈夫ですが、モレーナ53は竿先が入らないので、寄せず、走らせずのような微妙なラインテンションを保ちつつ、突発的な動きに追従することが難しいです。わたしはポッパーでヒットしたベトナムでの自己最大クラスバラマンディをランディング直前にいきなりラインテンションが抜けてバラしています。それ以外にも同じように何本もバラし、苦い記憶として脳に焼き付いています。手前に寄った魚が疲れて浮いていればいいのですが、足元や近距離でヒットし元気なうちに寄ってきた魚に限ってよくバレました。一方、同尺のアライくんロッドは竿先もしなやかで同じような状況でもバレにくいです。

良型バラマンディが釣れたため、もしやの大型に備えてロッドをモレーナ53にチェンジ。幻の80クラスがポッパーに炸裂するも痛恨のフックアウト。本帰国直前、ベトナム最後の最後のバラマンディとのファイトとなった。写真の魚は86MLのスピニンングタックルにて。

道具は適材適所ですが、物の良し悪しはあります。モレーナはシチュエーションにマッチさせれば間違いなく良いロッドです。スナップをきかせたオーバーヘッドキャストなら1/4ozでも十分扱えますし、50g程度のビッグベイトならフルキャストもいけます。その上タフで安心して大物とのファイトに臨めます。でも、ベトナムのため池オカッパリでバラマンディをより効率的に釣るのであれば、ワンランクパワーがマイルドであろうロイラ52を選択すれば、メインルアーとなる1/4ozから3/4oz程度が快適に使えるはずです。同じアマゾンシリーズですからモレーナ53のようにリーダー結束箇所のガイド抜けもストレスない設定となっているかと思います。ちなみにモレーナ53はトリガー直下のコルク部分からロッドエンドのラバーボトムまで計測したところ約28cmあり、HPによるとロイラ52は26cmです(ツララHPの情報より、リヤグリップレンスが同じ箇所を意味していれば)。

ということで先輩へのアンサーは、「アライくんロッド」がオススメです(笑)。て、いうオチだとラインの既読無視されかねないので、もし店頭でロイラ52を触る機会があればグリップが真っ黒になる程しつこく触ってきます。ネットで調べると限定販売らしいのですが、実際のところどうなんでしょう。来週の釣り博2019には残念ながらツララはブースでないようだし、なかなか遭遇できないレアキャラなロッドですね。

先輩、もしロイラ52を買って使ってみたら、インプレ教えてくださいね。
アライくんロッドと入れ替えるかもしれませんので(笑)。

最強のプロップベイトを求めて grandPa! Long-P A.H.P.L.コラボカラーを入手&解剖レビューインプレ

2019年明けましておめでとうございます。

2018年はプロップベイトとの出会い元年、それは私のバス釣り人生においてトップレベルの衝撃でした。釣果を振り返ってみても圧倒的な漁獲量を叩き出しています。プロップベイトのおかげで一昨年の倍ほど釣っています。

魔法のようにバスを水面に誘い出し容易くバイトに持ち込むプロップベイトのメカニズムを理解したい、その思いでルアーを集め、引き換えにたくさんの諭吉さんが旅立っていきました。

元祖プロップベイトの火付け役といわれるスミスAプロップにはじまり、派生モデルのAプロップシェル、Bプロップシェル、Cプロップをストック。絶妙にフィネスな波動に感動。また喫水線の違いが生み出す魚の反応の差を体感し、フックセッティングを研究しました。

昨年のエースAプロップシェル。プロップベイトにハマるきっかけとなった。

続いて品切れ中のティムコプロップペッパーをプレミア価格でヤフオクから入手。ヒヨコブランド特注のペラは0.8mmもある厚みや独特な穴の形状によってアピールの高い音と波動が出るようにデザインされており、状況によってプロップベイトの使い分けができるようになりました。

そしてグランパのロングP。ホームリバーのフローターで出会ったトッパーさんにオススメされたのは2017年の夏頃でした。当時スイッシャーだと思い込んでいたのと、レアかつ相場も高く手を出さなかったのですが、昨年プロップベイトの威力を体感し、まずは自作でとグランパのペラを仕入れて現行ロングAをロングP化してみました。自作してみて比重、重心バランス、ペラの角度・ねじり調整によるアクションの違いなど、セッティングが非常にシビアでとても奥の深い世界であることがわかりました。試行錯誤の末、自分なりに納得のバランスに仕上げた自作ロングPは10月後半の実戦投入直後にいきなりデカバスをヒットさせ(惜しくもバラし)、ただならぬポテンシャルを感じさせてくれました。

他のルアーでは見向きもされなかったが、自作ロングPで40オーバーが連発。最高。


そして12月初旬には南房総野池にて夕まずめにプロップペッパーでキャッチしたのを皮切りに自作ロングPで良型を続々と量産しました。45クラスを筆頭に40アップを5本、翌日の朝も3本、その他サイズ含め計20本以上をキャッチし、初冬にも関わらず夢のようなトップウォーターフィッシングの立役者となった自作ロングP。これをきっかけに本家本元のオリジナルロングPが気になってしまうのは誰しも避けられないことでしょう。

新年早々相変わらずヤフオクで物色していると見慣れないロングPを発見、パッケージにはA.H.P.L.の文字が。その数分後、今年もまた諭吉さんが旅立って行きました(2個も買ってしまった)。オリジナルセッティングを知りたくて、別売りのオーバルソリッドリング(S)まで買いましたよ、ええ。

さて、いつもの通りイントロが長くなってしまいましたが、ついにオリジナルロングPとご対面し、どうしても知りたかったセッティングの秘密を探っていきたいと思います。

もともとオールドロングAのボディをチューンしていたロングPでしたが、Long-P Culminationはインジェクションボディを作り量産体制を整えたようで、その証拠にボディにはしっかりとブランドロゴがモールドされています。パッケージ表面のステッカーといい、このBig-Oのようなロゴといい良きオールドスクール感がサンプリングされていますね。

お待たせしました。以下、grandPa! Long-P Culmination A.H.P.L.コラボカラーの身体検査結果です。

各パーツ重量:
オーバルリング(S)0.2g x 2コ
フロントフック(サイズ#1/0) 0.89g
リヤフック(サイズ#1)0.66g
ヒートン 0.4g x 2本
ペラ(測定結果0.6mm)1.68g x 2コ
ボディのみ 9.56g
ワッシャー小 0.05g x 3コ
ワッシャー大 0.18g 

全重量:16.0g(オーバルリング含む)

上記を踏まえ気づいたことをコメントします。

自分なりのベストセッティングを施した自作ロングPはやはり「ロングPもどき」でした。市販のグランパオリジナルペラ(GP-LP001)は0.4mmで重量1.08gです。現在0.8mmも販売されているようですが、オリジナルロングP搭載の0.6mmは未発売です。ですので同じような重量バランスを出すためには0.8mmを削って薄くするか、0.4mmペラに重りを貼るなどするしかありません。また、フロントペラの穴が中心を外して片ペラ側に寄せて空いています。さらにリヤヒートンのみ若干軸が曲げてあります。この二点はデプスのリアライザープロップの構造と類似しています。見た感じリアライザープロップのリヤヒートンもセンターオフセットされており、それにより直進性を高めているのではないでしょうか。最近ではバンタムのトリプルインパクトでもオフセットヒートンが同じ理由で採用されています。デプスHPいわく、穴がオフセットされたプロップはボディに微振動を与え、バイトを引き出することに貢献するようです。

私はオールドボーマーも、1stロングPも持っていないのでCulminationモデルのみの特徴かどうかは断言できませんが、私がチューンした現行モデルAに比べて最頂部のボディ幅が約1mmほど薄くなっています。よって自作ロングPと比べて体積が小さく浮力が抑えられています。私の実験室(風呂場)で浮かべてみると、浮き角はお尻が下がり気味で自作ロングPとは全然違うセッティングでした。パッケージ記載の通り着水後はふわーと浮くスローフローティングとなっています。ちなみに自作ロングPキンクロは16.8gあるわりに浮きスピードが本家よりも早く、かつ水平に近い浮き姿勢です。

ラインをスナップで接続しアクションさせてみると、オフセットされた穴の効果か、ボディーの頭部を発生源としたローリングを伴うバイブレーションが見受けられました。小魚のような生命感あふれる波動を生み出し、それでいて安定して引くことができるバランスとなっており、うーんと唸ってしまいました。またペラのセッティングにおいてはフロントペラの開きがリアの開きに比べて広いこともAプロップやプロップペッパーとは真逆でユニークな点です。ベースのロングAはボディのフロント部がリヤ部に比べて随分と太いため、フロントペラを開き水の抵抗を増やしてもペラセッティングのバランスが決まり、そうすることでオフセットされたフロントペラが生むバイブレーションを最大化することができる、ということでしょうか。

リヤフックが小さいのは、重量バランスのためもあるとは思いますが、リヤフックがボディに乗り上げて引っかからない絶妙な長さになっています。自作ロングPは両フックを#2/0にしているため、たまに引っかかってしまいます。それでもビッグバスがヒットした時の安心感はありました。オリジナルロングPのリヤフックは太軸ではありますが、やはりリングをつけると安心かと思います。

オリジナルロングPと自作の二本。真ん中のオーバルリングはソリッドリングを潰した自作(笑)。

総評としましては、グランパ大野さんの長年のトライアンドエラーの賜物として完成したシステムをロングPの様々な箇所に発見し、それがCulmination 「集大成」の意味だと理解しました。今回の解剖調査でプロップベイトの真髄に一歩近づけたと思います。やはり自作のコピー品とは違う存在価値をオリジナルロングPはしっかり確立しており、思い切って購入して大変勉強になりました。正直なところA.H.P.L.コラボであることを加味しても一個5,000円はプラルアーとしてはさすがに高すぎるかと思いますが、そんな強気な価格設定もロングPがもたらす釣果への自信の表れでしょう。少し厚めのオフセットペラが生み出す波動と振動により自作ロングPよりもややアピール強めのパイロットルアーとして活躍してくれることを期待しています。

書き連ねてみましたが、釣れるかどうかは魚に聞くまでわかりません。
果たして最強のプロップベイトはどのルアーでしょうか。ランカーバスが動きだす春の訪れが待ち遠しいです。

2018年プロップベイト、自作ロングPでの最大魚45cm。激浅シャローで水面爆発、興奮。