ツララモレーナ53をベトナムの野良バラマンディやタイのチャドーで使い込んでみた、世界一くどいインプレ

ベトナム在住の釣りの先輩から夜中に突然ラインがきました。
先輩「VNの溜池でバラ狙うならモレーナ53とロイラ52どっち?」
続いて「JetSetter 61C手放したんだ?」
私「私のしつこいブログ読んだんですね?」と聞くと
先輩「うん、くどいブログね。」

最高のお褒めの言葉をいただけたので、世界一くどいツララモレーナ53のインプレをお届けします。実は先日書いた61Cのインプレ記事に登場したのがこの先輩なのです。ロイラ52は現物を見たことも触ったこともないので、ベトナム駐在当時も現在も溺愛するズイールのアライくんロッドをお勧めしたところ、先輩「アライくんは聞いてないから。」と一蹴。。。

この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は IMG_2732-1.jpg です
2015年4月、人類史上はじめて(?)ベトナムの池にフローターと釣りキチが浮いた。灼熱のなか、長いジャングルをどデカイ荷物を汗かき担いだ見返りは28cmのバラマンディ1匹。手にしているのはモレーナ53。

さて、2015年2月、61Cとほぼ同時期に購入したモレーナ53は、約2年弱ベトナムの天然バラマンディ捕獲のためにメインロッドの一本として活躍しました。当初デカバラをザラスプークで仕留めるため、またフローターでの使用も考慮したうえでの決断だったのですが、結果としてはアライくんロッド(5.0フィート、3/16oz~3/4oz程度まで多用)ではキャスト時に負荷の大きい1oz級のプラグや、シャッドラップ9などハードジャーキング時にリップ抵抗が大きいルアーや、抵抗がそこまで大きくないルアーでもあえて強く素早くアクションさせる用途のため携行し使い分けていました。

ザラスプークの高速引きは良くてもテーブルターンで丁寧に泡を作るようなアクションはアライくんロッドのほうが使いやすく、フローターにおいては3/8oz程度のルアーでも力を抜いたショートディスタンスキャストだと竿がしなりづらいため、サイドハンドのポイントキャスティングが決まりにくいです。ロンググリップについても座高が低く正面にチューブが邪魔をするフローターでは必然的に横方向にジャークをするため、エンドグリップを腕の上に逃がす、という荒技を繰り出さなければ使えませんでした。

でも、硬くはないです。むしろフルキャスト時にはルアーの重さを胴に乗せやすく、短いくせにそれなりのロングキャストもいけます。要は「強い」ロッドです。そしてグリップエンドの干渉がない丘からの使用においては、自重の軽さとボンバダのいうところ「やじろべえシステム」のおかげでジャーキングがシャキシャキできます。ベストのシチュエーションとしてはデザインの意図のとおり、アマゾンのパワフルファイターに対してボートから3/4oz前後のトップやジャークベイトをピンポイントキャストし、高速でアクションさせるような使い方だろうと、アマゾン行ったことないけど思います。

タイのリザーバーで表層にボイルするカスープを釣った。ボートで活躍するモレーナ53はロッドパワーも十分だが、ロングキャストにおいてはスピニングに分がある。

ベトナムのバラマンディだけでなく、タイの釣り堀や天然湖でも使用しました。パイロット111であれば岸際のカバー打ちフロッグゲームに最適ですし、灼熱のなか延々とジャーキングを繰り返しても全然疲れないロッドです。80cmクラスのバラマンディとドラグガチロックのパワーファイトでもロッド破損の心配なく主導権をもってファイトを堪能できます。天然チャドーの場合はオープンウォーターであれば大丈夫ですが、ボート際のつっこみは2kgちょいクラスでもリフトがきかずオダに巻かれて何度もバラしています。濃いウィードエリアからの引き剝がしもパワーが足りません。加えてヘビーバズベイトの早巻きには、竿先がバネのようにブレてしまい一定のアクションを出すことが難しいため、その用途には6フィート以上XHクラスのロッドがお勧めです。

モレーナ53を使用する上で注意したい点は、特に足元でのバレが起こりやすいことです。スーパーショートロッドでもトップウォータープラッガーが好むグラスロッドのような曲がりやすさがあれば大丈夫ですが、モレーナ53は竿先が入らないので、寄せず、走らせずのような微妙なラインテンションを保ちつつ、突発的な動きに追従することが難しいです。わたしはポッパーでヒットしたベトナムでの自己最大クラスバラマンディをランディング直前にいきなりラインテンションが抜けてバラしています。それ以外にも同じように何本もバラし、苦い記憶として脳に焼き付いています。手前に寄った魚が疲れて浮いていればいいのですが、足元や近距離でヒットし元気なうちに寄ってきた魚に限ってよくバレました。一方、同尺のアライくんロッドは竿先もしなやかで同じような状況でもバレにくいです。

良型バラマンディが釣れたため、もしやの大型に備えてロッドをモレーナ53にチェンジ。幻の80クラスがポッパーに炸裂するも痛恨のフックアウト。本帰国直前、ベトナム最後の最後のバラマンディとのファイトとなった。写真の魚は86MLのスピニンングタックルにて。

道具は適材適所ですが、物の良し悪しはあります。モレーナはシチュエーションにマッチさせれば間違いなく良いロッドです。スナップをきかせたオーバーヘッドキャストなら1/4ozでも十分扱えますし、50g程度のビッグベイトならフルキャストもいけます。その上タフで安心して大物とのファイトに臨めます。でも、ベトナムのため池オカッパリでバラマンディをより効率的に釣るのであれば、ワンランクパワーがマイルドであろうロイラ52を選択すれば、メインルアーとなる1/4ozから3/4oz程度が快適に使えるはずです。同じアマゾンシリーズですからモレーナ53のようにリーダー結束箇所のガイド抜けもストレスない設定となっているかと思います。ちなみにモレーナ53はトリガー直下のコルク部分からロッドエンドのラバーボトムまで計測したところ約28cmあり、HPによるとロイラ52は26cmです(ツララHPの情報より、リヤグリップレンスが同じ箇所を意味していれば)。

ということで先輩へのアンサーは、「アライくんロッド」がオススメです(笑)。て、いうオチだとラインの既読無視されかねないので、もし店頭でロイラ52を触る機会があればグリップが真っ黒になる程しつこく触ってきます。ネットで調べると限定販売らしいのですが、実際のところどうなんでしょう。来週の釣り博2019には残念ながらツララはブースでないようだし、なかなか遭遇できないレアキャラなロッドですね。

先輩、もしロイラ52を買って使ってみたら、インプレ教えてくださいね。
アライくんロッドと入れ替えるかもしれませんので(笑)。

最強のプロップベイトを求めて grandPa! Long-P A.H.P.L.コラボカラーを入手&解剖レビューインプレ

2019年明けましておめでとうございます。

2018年はプロップベイトとの出会い元年、それは私のバス釣り人生においてトップレベルの衝撃でした。釣果を振り返ってみても圧倒的な漁獲量を叩き出しています。プロップベイトのおかげで一昨年の倍ほど釣っています。

魔法のようにバスを水面に誘い出し容易くバイトに持ち込むプロップベイトのメカニズムを理解したい、その思いでルアーを集め、引き換えにたくさんの諭吉さんが旅立っていきました。

元祖プロップベイトの火付け役といわれるスミスAプロップにはじまり、派生モデルのAプロップシェル、Bプロップシェル、Cプロップをストック。絶妙にフィネスな波動に感動。また喫水線の違いが生み出す魚の反応の差を体感し、フックセッティングを研究しました。

昨年のエースAプロップシェル。プロップベイトにハマるきっかけとなった。

続いて品切れ中のティムコプロップペッパーをプレミア価格でヤフオクから入手。ヒヨコブランド特注のペラは0.8mmもある厚みや独特な穴の形状によってアピールの高い音と波動が出るようにデザインされており、状況によってプロップベイトの使い分けができるようになりました。

そしてグランパのロングP。ホームリバーのフローターで出会ったトッパーさんにオススメされたのは2017年の夏頃でした。当時スイッシャーだと思い込んでいたのと、レアかつ相場も高く手を出さなかったのですが、昨年プロップベイトの威力を体感し、まずは自作でとグランパのペラを仕入れて現行ロングAをロングP化してみました。自作してみて比重、重心バランス、ペラの角度・ねじり調整によるアクションの違いなど、セッティングが非常にシビアでとても奥の深い世界であることがわかりました。試行錯誤の末、自分なりに納得のバランスに仕上げた自作ロングPは10月後半の実戦投入直後にいきなりデカバスをヒットさせ(惜しくもバラし)、ただならぬポテンシャルを感じさせてくれました。

他のルアーでは見向きもされなかったが、自作ロングPで40オーバーが連発。最高。


そして12月初旬には南房総野池にて夕まずめにプロップペッパーでキャッチしたのを皮切りに自作ロングPで良型を続々と量産しました。45クラスを筆頭に40アップを5本、翌日の朝も3本、その他サイズ含め計20本以上をキャッチし、初冬にも関わらず夢のようなトップウォーターフィッシングの立役者となった自作ロングP。これをきっかけに本家本元のオリジナルロングPが気になってしまうのは誰しも避けられないことでしょう。

新年早々相変わらずヤフオクで物色していると見慣れないロングPを発見、パッケージにはA.H.P.L.の文字が。その数分後、今年もまた諭吉さんが旅立って行きました(2個も買ってしまった)。オリジナルセッティングを知りたくて、別売りのオーバルソリッドリング(S)まで買いましたよ、ええ。

さて、いつもの通りイントロが長くなってしまいましたが、ついにオリジナルロングPとご対面し、どうしても知りたかったセッティングの秘密を探っていきたいと思います。

もともとオールドロングAのボディをチューンしていたロングPでしたが、Long-P Culminationはインジェクションボディを作り量産体制を整えたようで、その証拠にボディにはしっかりとブランドロゴがモールドされています。パッケージ表面のステッカーといい、このBig-Oのようなロゴといい良きオールドスクール感がサンプリングされていますね。

お待たせしました。以下、grandPa! Long-P Culmination A.H.P.L.コラボカラーの身体検査結果です。

各パーツ重量:
オーバルリング(S)0.2g x 2コ
フロントフック(サイズ#1/0) 0.89g
リヤフック(サイズ#1)0.66g
ヒートン 0.4g x 2本
ペラ(測定結果0.6mm)1.68g x 2コ
ボディのみ 9.56g
ワッシャー小 0.05g x 3コ
ワッシャー大 0.18g 

全重量:16.0g(オーバルリング含む)

上記を踏まえ気づいたことをコメントします。

自分なりのベストセッティングを施した自作ロングPはやはり「ロングPもどき」でした。市販のグランパオリジナルペラ(GP-LP001)は0.4mmで重量1.08gです。現在0.8mmも販売されているようですが、オリジナルロングP搭載の0.6mmは未発売です。ですので同じような重量バランスを出すためには0.8mmを削って薄くするか、0.4mmペラに重りを貼るなどするしかありません。また、フロントペラの穴が中心を外して片ペラ側に寄せて空いています。さらにリヤヒートンのみ若干軸が曲げてあります。この二点はデプスのリアライザープロップの構造と類似しています。見た感じリアライザープロップのリヤヒートンもセンターオフセットされており、それにより直進性を高めているのではないでしょうか。最近ではバンタムのトリプルインパクトでもオフセットヒートンが同じ理由で採用されています。デプスHPいわく、穴がオフセットされたプロップはボディに微振動を与え、バイトを引き出することに貢献するようです。

私はオールドボーマーも、1stロングPも持っていないのでCulminationモデルのみの特徴かどうかは断言できませんが、私がチューンした現行モデルAに比べて最頂部のボディ幅が約1mmほど薄くなっています。よって自作ロングPと比べて体積が小さく浮力が抑えられています。私の実験室(風呂場)で浮かべてみると、浮き角はお尻が下がり気味で自作ロングPとは全然違うセッティングでした。パッケージ記載の通り着水後はふわーと浮くスローフローティングとなっています。ちなみに自作ロングPキンクロは16.8gあるわりに浮きスピードが本家よりも早く、かつ水平に近い浮き姿勢です。

ラインをスナップで接続しアクションさせてみると、オフセットされた穴の効果か、ボディーの頭部を発生源としたローリングを伴うバイブレーションが見受けられました。小魚のような生命感あふれる波動を生み出し、それでいて安定して引くことができるバランスとなっており、うーんと唸ってしまいました。またペラのセッティングにおいてはフロントペラの開きがリアの開きに比べて広いこともAプロップやプロップペッパーとは真逆でユニークな点です。ベースのロングAはボディのフロント部がリヤ部に比べて随分と太いため、フロントペラを開き水の抵抗を増やしてもペラセッティングのバランスが決まり、そうすることでオフセットされたフロントペラが生むバイブレーションを最大化することができる、ということでしょうか。

リヤフックが小さいのは、重量バランスのためもあるとは思いますが、リヤフックがボディに乗り上げて引っかからない絶妙な長さになっています。自作ロングPは両フックを#2/0にしているため、たまに引っかかってしまいます。それでもビッグバスがヒットした時の安心感はありました。オリジナルロングPのリヤフックは太軸ではありますが、やはりリングをつけると安心かと思います。

オリジナルロングPと自作の二本。真ん中のオーバルリングはソリッドリングを潰した自作(笑)。

総評としましては、グランパ大野さんの長年のトライアンドエラーの賜物として完成したシステムをロングPの様々な箇所に発見し、それがCulmination 「集大成」の意味だと理解しました。今回の解剖調査でプロップベイトの真髄に一歩近づけたと思います。やはり自作のコピー品とは違う存在価値をオリジナルロングPはしっかり確立しており、思い切って購入して大変勉強になりました。正直なところA.H.P.L.コラボであることを加味しても一個5,000円はプラルアーとしてはさすがに高すぎるかと思いますが、そんな強気な価格設定もロングPがもたらす釣果への自信の表れでしょう。少し厚めのオフセットペラが生み出す波動と振動により自作ロングPよりもややアピール強めのパイロットルアーとして活躍してくれることを期待しています。

書き連ねてみましたが、釣れるかどうかは魚に聞くまでわかりません。
果たして最強のプロップベイトはどのルアーでしょうか。ランカーバスが動きだす春の訪れが待ち遠しいです。

2018年プロップベイト、自作ロングPでの最大魚45cm。激浅シャローで水面爆発、興奮。

ツララ ジェットセッター 61C と シマノワールドシャウラツアーエディション 1652R-4 の比較

新たなる相棒、シマノワールドシャウラツアーエディション 1652-R4 が我が家にやってきました!
これからじっくり使い込んでいく前に、元相棒のツララ ジェットセッター61Cと徹底比較します。メーカーが公表していないところも見ていきます。

ロッド重量(自宅にて計量):
1652-R4 約139(公表値145)g
61C 約159g

1652-R4 グリップピース約107g
61C グリップピース 約110g

1652-R4 ファーストからサードピース 約32g
61C ファーストからサードピース 約49g

トリガーのポイントからグリップエンド長 (自宅にて計測)
1652-R4 約27cm
61C   約30.7cm

トップガイド内径
1652-R4 約5mm
61C   約3.5mm

第5ガイド内径
1652-R4 約5mm
61C 約4mm

最終ガイド内径
1652-R4 約8.5mm (トップから9番目)
61C 約8.5mm (トップから10番目)

上記比較データを踏まえわかることは1652-R4は61Cより約20g軽量な割にロッドの長さがあるため、ブランク自体が相当薄く、軽くできています。
その上全てのガイドが61Cより大きく、ダブルガイドラッピングが施されていることからもブランクの重量差が顕著です。実際に継ぎ目のブランク側面を確認すると厚みに大きな差が見られます。

ロッドを曲げて比較してみたところ、61Cのほうがティップが入りやすく、セカンドピースも柔らかく曲がる反面、サードピースは固いです。1652-R4は全体的にパワーがある割にサードピースにも弾性がありベントカーブはスムーズです。竿を曲げてパッと離すとブランク素材の特製の違いからか、1652-R4は竿先のブレの収束が早いです。スパイラルXやハイパワーXの恩恵もあるかと。

他に気づいた点としては1652-R4は並継で61Cは逆印籠継となっています。並継はGT竿にも使われ、ジョイント部の強度を強く仕上げることができます。また61Cが小径のKガイドであるのに対し、1652R-4は通常の形状です。ガイドの通りだけでなく、飛距離にも差が出てくるかもしれません。

外見については、やはり大手のシマノは各箇所に見た目プラス機能のため相当なコストをかけていることが目に見て取れます。例えばコルクグリップにしてみても美しくきめ細やかでピタっと手に吸い付き気持ち良いです。オールドスクールな61Cのデザインは愛機2500cにもマッチして好きでしたが、今こうして比べてみると同価格帯のロッドとは思えないほどです。贅沢を言えば、できればインドネシア製ではなくMADE IN JAPANの刻印で世界の土俵に立ちたかったところですが、非常に高品質な仕上がりをみると、これも時代の流れかと納得しました。

61Cで本当に厄介だった結束箇所のガイド詰まりは、1652-R4に50ldリーダーを通しても問題ありませんでした。折れる気配もなくパワー十分、おまけに軽くてトラブルレスなら釣旅の相棒としてはもちろん、普段使いでも強力なパートナーとして活躍してくれるでしょう。歓びが満ちてきました(笑)。

テスト釣行では感度の高さに驚きました。ここのところ低感度のタックルを使っていたせいもありますが、ここまでルアーの振動やボトムタッチした時の底質を感じ分けることがロッドでできるのかと感心しました。パックロッドを感じさせない軽さや感度を備え、おそらくパワーも十分な1652-R4をこれからじっくり使い込んでいきます。ちなみにサスペンド仕様ログのジャークベイティングで冬バス一本入魂完了です。2018年締めの魚となりそうです。

ツララ ジェットセッター61C 出会いと別れ

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ツララ ジェットセッター61C で獲った最大魚91cm、タイの釣り堀VIPにて。

海外遠征用のハイエンドパックロッド、どれがいいのか迷うところですね。

私は長年ツララ ジェットセッター61Cを使用してきました。一個人のインプレではありますが参考にしてもらえれば幸いです。

2015年1月の発売当初に新品購入し、4年弱に渡りベトナム、タイ、日本の三国でたびたび活躍してくれたジェットセッター61Cを手放すことにしました。

今回は長年旅の相棒であった61Cについて、いいところもいまいちなところも語り、感謝をこめて贈る言葉をつづっていきます。

出会いのきっかけはベトナム駐在時代、釣り仲間の先輩からジェットセッターって知ってる?とメールで教えてもらったことでした。

当時、天然バラマンディをザラスプーク+ベイトタックルで仕留めようと躍起になっておりツララのモレーナ53を検討していました。

ザラを投げ倒したにもかかわらず、念願のザラバラは一本も獲れず一年近くもボウズをくらいましたが(笑)。20回ほどの釣行のうち合計バイト数は5,6回、全部空振りでした。とほほ。

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2015年3月、念願の初バラマンディ。ザラスプークへの異常なまでのこだわりを捨てたらすぐ釣れた。ルアーはラパラ フラットラップ8。

苦い思い出はさておき、その先輩とのメールのやりとりが残っていました。

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(ジェットセッターって知ってる?とメールをいただき、)

情報ありがとうございます。早速チェックしておりました。実は、ここ数日は夜も寝れないほど悩んでおりました。

まさに61Cか、53モレーナ、どちらにするか、です。

好みは断然61C、イラストレーターのタキシンデザインのケースも最高にイイですねえ。この強さのパックロッドでいい感じのがなかったので、あるとこの先長く使い続けると思います。まさに旅に出たくなるロッドですね。

ただ、ザラのようなトップ投げまくろうとしたら53だと思います。61Cのテーパーの記載がなくて、できればレギュラーからスローがいいんですよねえ。勝手な想像ですが、61Cはファースト気味のレギュラーかと、想像しています(スピナベ、ジグロッドの記載あり)。

それと、やはり耐久性に関しては継数少ない方が強いですよね。ただ、飛距離がどこまで出るのかは、投げてみないとわかりません。経験上5ftから6ft程なら長さの違いより、どれだけ曲げられるかで飛距離が変わると思っているので、大丈夫そうかなと。でも、全然飛ばせないかもしれません。投げてガッカリしたくはないけど、ダメでもフローター出せば良いかと開きなおってます。

61Cを知ってしまったため、自分で色んな言い訳作って、二本行きそうです。ああ、助けて下さい。釣り道具病にかかっています。

アドバイスありがとうございました。

また相談させて下さい。

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翌年2016年にシマノワールドシャウラツアーエディションが発売されたことからもわかるように、この当時ジェットセッターは怪魚&パックロッドブームの先駆けでした。

結局釣り道具病は悪化して、モレーナ53と61Cの両方をほぼ同時期にいってしまったのです。

ロッドの特性は上記の想像通りでした。

実際のところベトナムでの天然バラにはモレーナ53を愛用し、61Cの出番はほとんどありませんでしたが、日本への一時帰国やタイへの釣行ではまさに「旅するロッド」として活躍しました。

4年弱所有してみて、よかったところと、イマイチだったところを羅列します。

◯よかったところ:

  • 見た目
  • 長さ(仕舞寸法も)
  • コンパクトだから機内持ち込みもOK
  • ロッドケース(かっこいい)に収納すればスーツケースに入れても大丈夫
  • ジェットセッターを感じられる所有感

×イマイチなところ:

  • 価格
  • 重い
  • ガイドが小さい
  • 耐久性
  • 修理も高い

おかっぱりからでは少々短いけれどもモレーナ53を多用した理由は、61Cのイマイチなところをカバーしてくれていたからです。

重量は61Cが約160g、モレーナ53は約120gと大きく差があり、ミノーのジャークを多用したベトナムのバラマンディ狙いでは61Cは厳しすぎる重さ。

そのくせ61Cは明らかにガイドが小さく30ldリーダーでさえも巻き込み時にFGノットの結束部分が引っかかりストレスを感じます。50lbなら無理したらガイド破壊しちゃうんではないかとビビるほど。おかげでストレスを減らす結束のコツを見つけましたが。余談ですがポイントはリーダーの余りをライターで炙ったあと、ハーフヒッチをコブまでずらしてリダーの余分をゼロにすること。

で、耐久性と修理に関しては後述しますが、ぱっと見継ぎ目の華奢さから1oz程度からフルキャストを躊躇してしまう61Cにくらべ、モレーナ53は軽い割に非常にタフな作りで、宣伝文句のとおり筋肉のようなブランクスが1/4oz程度の軽量プラグから40g程度でもダブルハンドキャストでぶっ飛ばすことができました。かつガイド抜けは太いリーダーでもへっちゃらです。

そんな61Cはベトナムのおかっぱりでは自宅待機でしたが、そのかわり旅先でたくさんの思い出を作りました。

日本出張の際はいつもデカいスーツケースに61Cとリールやルアーその他道具を忍ばせており、同行した同僚は不審がっていました。

まさか夜な夜なホテルを抜け出し、相棒とリバークルージングを楽しんでいたとは思わないでしょう。

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ティップが弾きやすいがロッドパワーは十分。61Cと初めての日本出張にて。

ある時は人知れず電車に揺られ、ある時は自転車で小道を巡り、釣り場についてロッドケースから若草色の相棒を取り出し、組み立てる時の高揚感はいつでも最高でした。

あの時までは。

2017年7月中旬、その日私はタイのパイロット111にいました。朝一でバラマンディを一本釣り、チャドー池に移動。トップには反応なかったものの、バイブレーションのリフトフォールで一本釣った次のキャスト直前、ラインの通りを確認(リーダーのガイド抜けが悪いため)するために何気なくルアーを竿先で軽くふった瞬間、シャクトリムシが体を曲げるようなゆっくりとしたモーションでロッドが音もなく折れてしまいました。一瞬なにがおきたかわからずフリーズしたのですが、確認してみるとファーストピースとセカンドピースの継ぎ目の根元から折れ、セカンドピースの印籠がファーストピースにハマって抜けない状態となっていました。たまたまサブロッドを持っていたので釣りは続行できましたが、翌日の釣りにも支障がでました。ほんの一週間前の釣行で90cmオーバーのバラマンディまで釣り上げたのに急になぜ?

翌月にもタイの出張&釣行予定があったため、日本に戻ってすぐに販売店にメールをいれ、保証期間外の有償修理の案内をお願いしました。自分にミスがあったとは到底思えませんでしたが、経年疲労による折れで仕方ないのかもしれないと自分を無理やり納得させるつもりでした。

しかし、有償修理の値段を聞いて心臓が止まりました。セカンドピースの交換だけで、送料など含めて約1.8万円です。それでも修理をしなければただの棒と化すわけで、選択の余地なく修理を依頼しました。5万円の竿でしたから、約7万円も費やしたことになります。購入してから約2年半が経過してはいますが、旅釣行以外は家で留守番していたので、稼働日数はとても少ない割にあまりにも高い出費。それでもこれから長い間、また良き旅の友として付き合っていければいいかなと思っていました。

翌月、セカンドピースを交換した61Cは何事もなかったかのようにタイのチャドーやバラマンディをキャッチしました。でも私と61Cの関係は以前と変化していたことに気づいたのです。また突然折れるかもしれない、もし次折れたらさすがに1.8万は出せない、そんな不安が釣りの最中頭によぎるようになっていました。一方、サブロッドとして使っていたシマノのルアーマチックが非常にいい仕事をしてくれたことも要因です。がんばロッドシリーズと称して実売価格5000円程度で流通しており、随分と昔に購入してタイに置きっ放しにしていたB58Lでしたが、61Cが戦線離脱のなか90cmに迫る大物バラマンディにのされつつも折れる心配なく釣り上げたのです。低カーボンの2ピースという違いがあるにしろ価格は10倍以上の開き。そして110gと非常に軽い。4ピースとはいえ費用対効果を考えると61Cはあまりに高く、重く、なによりも脆すぎるんじゃないか、遠征先で簡単に折れるのならロッドとして全く信頼にかけるのではないか、という思いが募ったのです。

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ルアーマチック58Lで獲った85オーバー、釣り堀でヘビータックルの必要性はなし。シャッドラップ5のフックは#8、リールは2500c

そして12月、別れを決断するのに決定的な事件が起こります。

修理以来実質2度目の使用でした。再度パイロット111に来ていたのですが、61Cで朝一番からバラマンディを2本釣り上げ、上機嫌で釣りを楽しんでいました。3本目のバイトを感じ、フッキングがきまった直後のファーストランで「ボキッ!」という音とともに魚の重みが消えました。ロッドが中間から折れてました。幸い魚はついていたのでそのままリールだけでするすると巻き上げてキャッチ。所詮40チョイの小さなバラマンディ。意気消沈しましたが、持参していたルアーマチック58Lで釣りを続行しました。

たまたまその決定的な瞬間を頭に固定していたビデオカメラで撮影していました。釣りを撮るためだったのに皮肉なものです。家に帰ってスロー再生で何度も見返しました。たまたまでしたがキャスト直前にロッドのコミを確かめていました。だから継ぎ目にズレはありませんでした。今回はセカンドピース下部のブランク部分が真っ二つに折れたのです。つい半年前に交換し、使用回数二度目のピースです。今回は間違いなく、品質不良だと思いました。過去に転倒や不注意でロッドを破損したことはありますが、思い当たる節もなくロッドが折れた経験はありません。61Cに限ってはそれが二回も。日本に戻ってから販売店に電話とメールで事情を説明しました。後日、担当者さんから販売店代表に確認していただき、特別に無償対応としていただきました。

竿は直って大変ありがたかったのですが、折れた心は元に戻りませんでした。原因も判明せず、次こそ折れたら1.8万円の出費かも、という不安は払拭されませんでした。

61Cのブランク強度は決して高くないと思います。そして厚みはあるけど、ねじれやすい。前々から気になっていたセカンドピースから下のベントカーブの違和感は、その箇所から真っ二つに折れてしまい不安的中としか言いようがありません。

パックロッドデザインの難しいところかとは思いますが、61Cのサードピースは非常に硬く、まさに今回破断した箇所に負荷が集中するテーパー具合かと思います。でもそこは5万円の竿、やはりユーザーとしてはメーカーを信頼して購入し、期待をこめて竿を振っていたわけです。

先月、再度61Cでパイロット111に挑戦してきました。二度目の修理以降、ほんの数回のみバスとナマズ釣りに使いましたがバラマンディははじめてです。結果90cm近い大物もキャッチでき特に問題はないように思われたのですが、できるだけ竿に負荷がかからないような非常に浅い角度でのリフトしか怖くてできませんでした。たくさん魚は釣れましたが、やはり信頼関係は修復できませんでした。

61C、いままでありがとう!

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61Cで釣った魚で一番印象深いのは日本出張中にPOP-Rで釣った多摩川45オーバースモールバス。思い出を共有した相棒との別れは正直さびしい。

次はシマノ社のワールドシャウラツアーエディション1652R-4を旅の相棒に迎えることにします。実売価格とロッドパワーが近く、気になっていました。

製品が高品質なことはちろん、ユーザー目線のアフターサービスで何度も大変お世話になり、少年時代から大好きなブランドです。大人になってからはハイエンドリールもたびたび購入しましたし、持ちつ持たれつの関係も良好といえるでしょう(笑)。

パックロッド恐怖症の深い傷は果たして癒えるのでしょうか?それともパックロッドは所詮パックロッドなのでしょうか?非常に楽しみです。

物の良し悪しはあるにしても釣り道具は体の延長、かかりつけのお医者さんのようにメーカーとユーザーの信頼関係が一番大切ではないか、という結論です。

ベトナム釣行記「無人池、ついに怪物と遭遇」

2016年10月23日釣行


いつものようにA先輩にバイクでピックアップしてもらい二人で仲良くバス釣行。はじめにダニ池に行くが、ため池を修理しているらしく急遽無人池に変更となった。釣り場について水面をチェックするとなにやら生命反応がいい感じだ。しかし、岸際を中心にシャッドラップのジャークでリアクションを誘うもアタリなし。

しばらく粘っていると、Aさんにヒット!随分と竿が曲がっており様子を見守っていると、銀の魚体が大ジャンプ!今までに見たことのないようなビッグサイズが姿を現した。何度も横っぱしり沖の杭に巻かれそうになるが、Aさんの執念で寄せてくる。私はボガグリップを握りしめ、絶対にバラさないぞ、と気合をいれる。
顎の一点を狙いボガをかけた。でかい、重い!79CM、6KGオーバーの巨大魚とご対面だ。仲間のキャッチは自分の魚のように嬉しかった。

無人池名物の巨大魚祭りが今年も始まったのか?俄然やる気が出て二本目のビッグサイズを狙うが、その日はこれで終了した。人の魚だが、私も記念撮影をさせてもらった。いつか自分の手で釣ってやる、と誓いをたてた。