ベトナム釣行記「釣行日記:無人池初釣り」

2016年2月21日釣行

朝5時に起きて家を出る。フローターをリュックに背負い、フィンやらポンプが入ったバカでかいトートバッグを肩にかけて道路で待っていると、セキュリティのおっちゃんがニヤニヤと私を観察する。いつものことだ。そこへフォードトランジットのヘッドランプが暗闇を照らし、仲間が迎えに来てくれた。

おはようございます、と先輩方に挨拶して乗り込む。釣り場到着までの道中は約1時間半、早朝もいいところだが、仲間が集えば釣り談話の花が咲く。

今日は仲間で二手に分かれ、私は先輩二人と通称無人池に行くのだが、道路から池までの道のりは遠い。ウェーダーを装着しマングローブに囲まれた小道を、足元のぬかるみに気をつけながら進んで行く。20kgオーバーの荷物が肩に食い込み、汗が噴き出す。はっきり言って修行である。それでも魚が潜む水中と一体化できるフローターフィッシングは、一度浮いてしまえば天国だ、釣りが終わるまでは。そのあと片付けと帰り道はさらなる地獄である。

ベトナムに転勤してから気合を入れてフローターを新調したのだが、耐久性を求めた結果ゼファーボートのZF-123Cを購入した。これが大失敗だった。理由はその重量。本体は6KGと表記してあり多少重いけどまあいいかと思って購入したが、専用のエアーポンプだけで2KG近くある。生地は厚くて頼りになるが、その分かさばるので、灼熱の徒歩移動には自信を持って向いていないと言える。

それまではピシーズのフローターを愛用していた。日本で酷使した結果、シート部分の縫い目がほつれて使用を中止しているが、ベトナムの釣りでは絶対的にお勧めできる。価格は安く、本体は3kg弱、ポンプも軽い。残念ながら生産中止になってしまったので、早急に修理をしなければ。

歯を食いしばって歩き、20分ほどで池に到着した。早速フローターの準備に取り掛かる。滴る汗を振り払い、ポンプを踏む。期待も膨らむ。

7時45分、入水。はじめは岸に近いマングローブの隙間を狙ってポッパーを打ち込んでいく。今日は新タックルで勝負だ。

まずはロッド。正月、タイに家族で集まった時に、弟が日本から運んできてくれたZEAL PW-50ULだ。ヤフオクで購入した。すでに筆下ろしはしているが、フローター使用前提で買ってみたので期待大だ。ブランクにアライくんとひらがなで書いてあるところが、ふざけていて最高だ。中三の頃カシワギさんのビデオを友達が貸してくれた。初めてみるフローターフィッシング。ダブルフックのトップルアーを楽々とオーバーハングに見事に打ち込んでいく彼のスタイルは、いつもふざけていて衝撃だった。大人になったら絶対やるぞと決めていたが、まさかベトナムで浮くことになるとは。

そしてリールはABU 2500C IAR。社外パーツで色々チューンしてあり、アベイルの軽量スプールを組み込んである。正直スプールの強度はわからないが、ベトナムバラでは軽量ルアーも多用するため針も細め、ドラグも緩めなセッティングなので問題ないと考えている。ハイギア化はしていない。汽水域で釣りをしているが、特に塩害は起きておらず、スタイル、飛距離、投げごごち全て最高の相棒である。ロッドにセッティングする時から家に帰って水洗いするまで、もちろん実釣中もずっとワクワクできる宝物だ。

ラインはDUEL ハードコアX8の2号。色々試してみたが、ミノーを引くためにできるだけ細くした結果、安価なこれに落ち着いた。本当はイエローの単色ラインが視認性良く好みだが、ラインナップにないのでマーキング付きを使用している。

リーダーはVARIVAS  25ldのナイロンショックリーダーを1mほどFGノットでつないでいる。ちなみにVARIVAS VIETNAM社に我々釣りグループVADのスポンサーをしていただいており、大変お世話になっている。

ポッパーに反応がないため、NEWウエポンを投入した。日本に一時帰国した際に、タクベリで発掘したアスリート7S旧モデル。ただ巻きとジャークどちらも優秀で飛距離も十分。塗装は剥げているが安かった。マングローブの際に落とし、早めのジャークで引いてくる。数投目、モゾッとじゃれたような違和感をロッドが捉えた。「どうだい?」先輩二人が木製の船を漕ぎ、私の横を通過して池の奥に向かっていく。同じ場所にルアーを投げながら「今アタリました」と伝えた矢先、ぐぐっと竿が絞り込まれた。やっぱりいたかっ!

フッキング直後、銀の魚体が宙を舞う。この瞬間にバラシが多々発生し、過去何度も涙を呑んだ。その点、フローターは水中深くに竿を突っ込みジャンプを抑えることができるので丁度いい。今回使用のロッドもいい感じにバットまで曲がりクッションが効く。

サイズは大したこと無いが、まさに目前のファイトは魚が近寄ってもまだまだ抵抗を止めないため、ランディングはハラハラだ。元気なうちに寄せすぎてしまうと、足元に突っ込まれた時は修羅場となる。過去に小型のバスだったが、フローターの縁に突っ込み、フックがチューブに刺さったことがあった。すぐに空気が抜けるわけでは無いので助かったが、とても焦った。もしウェーダーに刺さったら浸水はするし、水中の針を外せないかもしれない。

そんな経験があって編み出した技がある。名付けてトルネードファイト、何のことはなく魚が寄ったらロッドを水中に差し込みフローターごとその場で回転するのだ。端から見れば変な奴だろうが、これが効く。グルグルとかましてやれば、魚はヘロヘロになって浮いてくる。是非オススメしたい。

無事にバラマンディをキャッチした。40cm弱。今日は妻からのリクエストで魚を食すため、持参したストリンガーにかけてフローターにつなぐ。幸先のいい一本は、自分も仲間も気合が入る。

その後、池を囲むマングローブに沿って移動しつつ、ポイントを撃っていく。水深によってフラットラップ7とシャッドラップ7を使い分けながら、が最近固まってきた基本スタイルだ。ジャークとただ巻きでサーチしていくと、ジャーク後浮いてきたフラットラップを下からチョコンと突き上げた。フックアップせず。すぐさま回収し、再キャストすると、またも同じアタリが出る。次は乗った!ゴゴンと下に突っ込む引きはキビレでした。小さいが、ストリンガーにかけてお土産にした。

その後、水門に移動。無人池を含め、この付近の池は全て川に隣接し、定期的に干満に合わせて水の入れ替えを行うため、水門が設置されている。他の池での話だが、過去にオカッパリの先輩が爆釣したことがあった。その時フローターの私はかろうじて一本のみキャッチ。水門が開門した瞬間から強い流れの中で立て続けに5本釣れたようだ。時合は短い。せっかく電話で呼び出しをもらったのに、気づかずに離れた場所で釣りを続けていた私は、後で話を聞いてポイントに急いだものの後の祭りだった。エサ釣りのローカルも同じく5本程あげたようだ。今までバラ釣りに通いつめて、仲間内でもここまで釣れた経験は無い。他のポイントは沈黙していたことから、水流の変化が時合につながることは他魚種の多くと同じく間違いない。

無人池の水門も全く同じで、他ポイントで釣れなくても、反応が出る可能性が高い。しかし、今日はすでに流れ出た後で、反応は無し。それでもベイトはウジャウジャいた。

本日のハイライトは以上。先輩もバラとチヌを釣り、満足の1日だった。他の池に行ったグループはバラクーダは上がったが、本命バラは反応なかったようだ。