2016年4月30日釣行
ベトナムは長期連休が少ない。旧正月を除けば唯一の4月末の連休は、妻が一時帰国しているのをいいことに、釣りで完全消化してやることを思いついた。両親が住むタイはバンコクに飛んだ。
父が空港に迎えに来てくれた。車中で父の部下であるタイ人のPさんと談話する。心強いことにPさんは大の釣り好きで、明日はパイロットという有名な釣り堀で一緒に釣りをするのだ。
次の日、早朝6時過ぎにPさんがアパートまで迎えに来てくれた。バンコク市内から約1時間の道のり。高速をビュンビュン飛ばせばあっという間に着く距離だ。
釣り場に着くと、いつものように1人500バーツを支払い、レストラン内でゆったり準備。今回すでに4、5回目のチャレンジだが釣り堀ならではの釣れる・釣れないパターンを経験してきたので、今日は今までの釣れるパターンを再現してみよう。
スタートは7時半。まずはチャドー池でバズベイトゲームから始めた。前回は早朝に岸際で勢いよくチャドーを水面バイトさせて気持ちが良かった。今回はどうか?ひとまずやってみたが、反応しない。その後色々なルアーでも攻めるが釣れない。
一方、同行した父は開始早々良型のバラマンディを釣りあげ、得意気。エアーオグルでのゲット。
そのうちチャドー池で餌巻きタイムが始まった。池の管理人が死んだティラピアを水面にまくと一斉にナブラが起きる。唯一の爆釣確率変動チャンスに人が群がり、腹を減らしたチャドーがどんどん釣られていく。こういうときは出来るだけ変わったルアーを使って入魂することにしている、前回はスーパーシャッドラップを、周りがドン引きするような水柱を立たせて水面爆撃キャッチ。いろいろなルアーを試してみると、ボイル時でもルアーによって食いの良し悪しがあることがわかる。ちなみにスーパーシャッドラップの食いは良くなかった。この餌巻きタイムは、日によっては全くサービスなし。連休などで釣り客が多く、かつ高プレッシャーでなかなか釣れない時に発生するスペシャルなイベントのようだ。
今回は餌巻きバトルには参加せず、少し離れてトップウォータールアーを投げ続けるが反応はない。そうこうしていると対岸にいたPさんの竿が曲がる。しっかり食わせてチャドーをキャッチ。ワームのボトム攻めのようだ。いいなぁ。
ここでチャドーを諦め、バラ池に移動。あまりの釣れなさぶりに前回アタリが続いたワーム+ジグヘッドを試す。普段ソフトベイトを使わないので、手持ちのメバル用ジグヘッドにピンテールワームをセッティングする。周りを見ると釣れているアングラーは決まってこのリグを投げている。一投目、ボトムをゆっくり探ると、いきなりひったくるようなバイト!と、同時に軽くなる。回収して針先を見るとグンニャリ状態、やはり無理があったか。
そこで一つだけボックスに入っていた太軸ジグヘッドに交換して同じように攻める。速攻ヒットするも、なんと今度はラインブレイク。回収したリーダーがざらついていたため、深く吸い込まれて運悪くファイト中に歯で擦れたようだ。最後の頼みの綱が切れてしまい、打つ手がなくなった。また釣れない時間が続く。
そうこうしているうちにお昼の時間が近づいてきた。今日は父の会社関係のメンバーがここのレストランに集まり、釣れたバラマンディーをご馳走するという、釣り人頼みの予定になっている。未だ食料未調達。
このタイミングで、撹拌器にスイッチが入り池に水流が発生した。酸素量が増えるので、普段変化が少ない釣り堀の魚の活性が上がるのでは、と期待して撹拌器の横に陣取る。すると、近くで管理人が今度は生きティラピアをでかいバケツから岸際に放流した。その瞬間、眠りから覚めたようにあちこちの水面で捕食音が響き渡る。必死にとっかえひっかえルアーを投げ込むが不思議に釣れない。周りの釣り人も釣れない。たまに足元で岸際に追い込んだティラピアを捕食するバラが見える、ティラピアは必死で逃げている。
ハッと気づき、シャッドラップを投げていた私はハンドルを限界の速さで巻いて、逃げ惑う魚を演出してみた。すると、いきなりバイト。小さめだが、昼食にちょうど良いサイズのバラが釣れた。もちろんキープ。
同じ場所で、同じことを試す。岸際平行にシャッドを投げて水に馴染ませたあと、水面付近を一気にかき回す。ゴツン!またヒットした!わはは、どうやらパターンをつかんだぞ。
結局、シャッド鬼巻きパターンで活性の高い魚が5本ほど連続で釣れた。場所を移動して同じように攻めると、連日のプレッシャーでルアーを見切ってる魚が嘘のように食いついてくる。やはり釣り堀には釣り堀の有効な攻め方があり、魚影が濃い分そのまま釣果となって反映されるため、わかりやすくおもしろい。
いいタイミングで会社の関係メンバーがやってきたので、しばし釣りを中断して釣りたてバラマンディをいただく。タイ風の酒蒸しがうまい!日本だとなかなか食べる機会がない魚なので、パイロットに来た際は是非お試しすることをお勧めします。受付の女の子に魚を手渡せばOKです。
そして、午後。何やら風が強くなり雲行きが怪しくなってきた。話によると、タイはここのところひどい干ばつが続いており、数ヶ月全く雨が降っていなかったようだ。今朝死ぬほど暑かったのに、急に肌寒くなった。これは一雨きそうだ。このタイミングでレストランからでて、チャドーの池まで出向いてみた。
すると、トップウォーターに出まくっていた!池を囲む釣り人の竿が次から次にぶち曲がり、チャドーが取り込まれる。一気にアドレナリンが噴出し、とりあえずバズベイトから投げ込んでいく。納竿予定時刻まで15分しかないので、焦りは募るばかり。両隣のアングラーは次から次にヒットさせるも、どうも私のルアーには反応しない。なぜだかわからないが、見よう見まねでスイムベイトを引き倒す。普段はただ巻きで使っていたが、竿でアクションを与えてルアーをゆらしてみると、ノラなかったがその瞬間に魚が反応した。
これだ!どうやらアクションの緩急が肝だ。タイムリミットまであと5分、スイッシャーを投げ込み緩急をつけて連続高速リトリーブをすると、狙い通り水面バイト、ヒット!なんとか一本ゲットできた。
お隣で爆釣していた日本人の方にお話を聞いてみると、ここ数カ月間でもあり得ないような好反応だったようだ。やはり天候の変化で活性が急激に上がったということで間違いないだろう。ここで時間いっぱい、納竿としたが、夕方からはPさんの案内で、タイのフィッシングショーに行くこととなった。たまたま開催のタイミングが重なっており、タイの釣り事情を知るにはもってこいのイベント参加に眠気も吹っ飛ぶ。
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