2016年7月30日釣行
前回のコロソマ堀釣行の後にVAD定例会で情報交換した際、どうやら例のよく釣れる池は釣り禁止になったという非常にショッキングな話題が上がった。そうであれば正直高いタクシー往復料金を払って通うほどの魅力はビンセンには残っていない。他に気軽に行けるホーチミン市内の釣り場を知らないため、ビンセンは唯一の心のオアシスだった。その真偽を確かめるべく、夕まずめ狙いの15時頃にビンセンに向かった。
例の小屋前のポイントはもし注意されたらゲームセットなので夕まずめのベストタイミングまでとっておき、まずその他の場所の可能性を探ることにした。はじめに手前の池で、ジグヘッド+ シャッドテールワームを投げる。前回の日本出張中に釣具屋で仕入れたケイテックのスイングインパクトと、ワンナップシャッドを試してみる。残念ながら反応はなく、食ってくる気配を感じない。それどころか水質は最悪、ゴミが沈みまくっており、ほぼ毎回のようにヘドロまみれのゴミをフックから外す作業がとても気持ち悪い。それでも隣で餌釣りを楽しんでいる若者グループはよく魚をかけているので、特に活性は悪くないだろう。しかし、こんなゴミだらけではルアーの釣りは成り立たず、餌で動かさずに釣ることが正解だろう。しばらく粘ったが反応がないため、小屋に移動した。
小屋前からロングキャストで水深の浅いポイントを探る。なぜだか浅場のヒットが多い。活性の高い魚がエサを求めて集まるのか?すぐに反応があり、ワームであっさり一本釣れた。続けてもう一本をかけるも無念のバラシ。釣れることは分かったので、いろいろなルアーに付け替えて反応の違いを見る。必釣CD5で一本かかるもバラシ。フォールとただ巻きの両パターンで誘えるためやはり効率が良い。ワームは切れたりズレたりするので、ハードルアーでガンガン攻めていった方がムダ無く楽しい。
ここでリールからキコキコ音が鳴りだしクラッチを切ってもスプールが止まるようになったので、25Cの右カップを開けてスプールを取り出す。この症状は以前にも経験しており、スプール軸のオイル切れが原因だ。25Cはトラブルも起こるが、長年愛用しているとその原因と対処法が嫌でもわかるのでベイトリール機構の勉強になって面白い。原因がわからず分解、組み立ての無限ループは苦しい試練だが。何よりトラブルに対処していくことでリールの特性をつかみ、メンテナンス時の調整がだんだん決まるようになっていく。それは最新のリールを使う上でも非常に有益な知識と経験であり、真の意味で最新リールの恩恵を享受していると思っている。これぞ温故知新、過去を知らなければ今のことはわからないのだ。知ったつもりではなく、知ることに興味を持ち、実際に体験することでしか得られないことはたくさんある。
小屋の中で作業をしていると、いつの間にか黄色いフレームの自転車に乗った監視員が目の前にいた。ベトナム語はわからないが、それがグッバイの合図であることは明確だった。特に怒っている様子はなく、申し訳なさそうに見えたのは思い込みか。
すぐに隣の池に移動した。再びヘドロと格闘するしかないなと思いながらキャストをするとひどいバックラッシュ。オイルが効きすぎたかとも考えたがどうも様子がおかしい。さっきの組み立て時にブレーキブロックを落としたな、とピンときた。また小屋まで戻ってみるとやはり先ほどの作業場に落ちていた。すぐに組み立て直し、最後に釣禁の池に数投してから帰ろうとキャスト。するとまたバックラッシュした。どうやらブロックの向きが変わり抵抗が減ったようだ。で、絡んだ糸を直しているとなんとアタリが。残念ながら対処できず。やっぱりCDのフォールは効くなあと、次の一投をするも再びバックラッシュ。で、なぜかまたもアタリが出る。今度はコロソマがルアーを咥えてジャンプした。ラインの絡みが浅かったので速攻で解いてフッキングをいれるもやっぱり空振り。2投連続ヒットをバックラッシュで逃すという最低な結末で納竿となった。これこそ25cユーザーならではの間抜けトラブルではないか。スポーツカーのごとく最高のセッティングはいつも最低と隣あわせだ。。。
そういう意味ではブレーキブロックも落ちず、微調整が効くシマノのSVSインフィニティは実に素晴らしい遠心ブレーキシステムだと思う。でも、レベルワインダーをギャアギャアいわし、サミングのダイレクト感溢れるアブ25cは見た目も最高、愛さずにはいられない。しかし、肝心な時に限ってトラブルは起こるものだ、と痛感した。以前も良型のバラマンディをかけたのにもかかわらず、メンテナンスミスでドラグが滑らずフックがグニャグニャにされた悔しい出来事を思い出してしまった。。。
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