ベトナム釣行記「日本出張釣行三連発」

2016年7月


3泊と短いが久々に日本に戻ることができた。

日本に一時帰国したときに何が一番楽しみかといえば、釣具屋巡りである。ここぞとばかりに何時間でも居座って商品を手に取り隅々まで眺めていると、非常に癒される。興奮状態で財布の紐が緩くなっているので要注意でもある。18時頃まずは新宿サンスイに行ってみた。が、いつもの通りにあのブラックバスの看板が見つからない。まさかと思ってビルのシャッターを良く見てみると、なんと閉店していた、それも半年以上も前に。ショックを受けたが、急いで渋谷に移動して、上州屋とタックルベリーに突撃する。渋谷サンスイはまた次回のお楽しみ。

タックルベリーでは大好きな新古ズイールルアーが入荷しており、安くもないが、ついついテラーを購入してしまった。欲しかった1/2oz RSカラーをゲットだぜ。このルアーは総合的にやばいですぜ。 

続いて上州屋ではリョービのフィッシングサンダルを購入。なぜなら今晩は多摩川を攻めようと思っているからだ。昨年ホームポイントを訪れた時は大規模な護岸工事が始まっていた。今回グーグルマップで確認してみると、どうやら工事が終了したため大きく地形が変化しており、いいポイントがあった中洲までは川を渡らないといけないことがわかった。それでサンダルを履いて立ち込んでやろうと考えたわけだ。

帰宅後、母と外食をして久々にうまい魚を食べたため、ついつい酒が進んでしまった。ほろ酔い気分で家に戻って釣りの準備を23時過ぎに終わらせ、オールナイトに備えて多めに着込んで出発した。足元は当然サンダルで。電車を乗り継ぎフィールドに急ぐ。

案の定ポイントは変わり果てていた。鯉の夜釣りをしていたお兄さんに話を聞いてみると、やはり中洲は陸と分断され、渡れなくなったようだ。川岸まで近づいて確かめてみると、どうやら浅い瀬が続いており中洲に到達できそうだったので、躊躇なく入水した。思った通り水深は浅いが、苔で滑って転ばないように慎重に進んで行く。ベイトフィッシュが群れていたため、ここぞというところにジッターバグを打ち込んで行くが、ナマズらしき反応は無かった。そのかわり、コイがたくさんおり、ドボンと音を立てて逃げるので、結構ドキドキさせられた。

中洲に到達し、下流に移動しながらルアーを撃ち込んでいくが一切反応がない。いつものポイント周辺は流れが全くなくなっており水質も悪化していた。ベイトフィッシュも一切おらず、これはダメだと思った時には空が白みかけていた。ナマズを諦め、運試しにスモールマウスバスを狙うため近くの別ポイントに移動。昨年の春はPOP-Rをライズに打ち込み、ラッキーながら45cmの大物をゲットした場所だ。が、強運は続かず、今回はベイトの反応もゼロ。諦めて帰路についた。

その日の夕方は、多摩川に流れ込む小川を攻めることにした。東京に住んでいたころの近所の川だ。しかし、ポイントもわからないので川沿いの散歩道を歩きながら下流へと向かった。とくにめぼしいポイントが見つからぬまま1時間ほど歩き、日の入りが近づいたころようやく堰を発見。ここしかないとパックロッドをケースから取り出し準備を済ませる。この川にはコイが多数生息しており、時折餌やりのおっさんが通るため、釣りをしていると注意されることがあるのが非常に厄介だ。釣り禁止ではないのにいい迷惑である。

堰下に慎重に近づきキャストを決める。ポコポコとジッターを引いてみるがとくに反応はない。諦めて少し下流を攻めようと歩いてみると、前方から竿を持った高校生が現れた。さっそく話を聞いてみると、どうやらここははナマズの好ポイントらしい。毎日のように通っているらしく、昨日は雷魚が釣れたみたいだ。それもラバージグやワームに好反応を示すという。相当スレていると言っていたが、こんな細い川を毎日攻めたらスレるわけだ。

その地元っ子はキャストが非常にうまく、狙い所もよくわかっている。感心して見ていると、「きたっ」と竿を素早く煽った。惜しくもすぐにフックアウトしたが、魚が水面を割って暴れた。どうやらまた雷魚がバイトしたようだ。たしかに目視でも雷魚の姿が確認できたので、よほど良いポイントなのかもしれない。残念ながらここでタイムアウトとなり、1時間ほどの実釣を終了し帰路についた。

翌日は夜まで仕事と接待があり、宿泊先の秋葉原にあるホテルには明け方3時過ぎに戻ったが、ここで寝てしまっては釣りキチの名に傷がつく(?)ということで、酔っ払ったままその足で朝まずめを狙いに隅田川に向かった。狙いはシーバス。初めてのフィールドでそんな簡単に釣れるわけはないのだが、ポイント開拓も立派な釣りの内。例え釣れなくても、釣れるかもと思えればすでに楽しいのだ。目星をつけていたとある支流との合流点付近に着いたものの、水面まで到達するルートがわからず、ひとまず対岸に渡り橋脚を攻めてみた。反応を得られなかったのでテクトロでCD7を泳がせながら上流に向かう。ところどころにある橋脚の明暗を狙ってみるが反応なし。日が出てきたタイミングで別の橋から対岸に戻り、はじめに行きたかったポイントまで歩いて目指す。運よく道が続いており、そのポイントが視界に入ってくると、人が3名立っているのが見えた。近づいてそれが釣り竿を持った先行者だとわかると、さっそく情報収集に向かう。少しオシャレなおじさんと中学生二人の釣り人は家族ぐるみの付き合いで、夜はここでよく釣りをするらしい。頻繁にシーバスの上がるなかなかの好ポイントのようだ。早朝チャレンジは今日が初めてとのこと。

彼らと少し離れて魚信を探るが、とくに反応はない。下潮が効いてきて橋脚の下流には複雑な流れが出来ているが、おそらく狙いが悪くてシーバスを反応させられない。それもアンタレスDCといえどもベイトタックルで挑んでいるため、軽量ルアーは飛ばせず全く歯が立たない。結局我々四人誰にも反応なく7時過ぎにポイントを後にした。

残念ながら3日連続ボウズとなってしまったが、釣り人との出会いと新たなポイントという二つの収穫を得た有意義な釣行となった。今回は会社の出張旅行だが、そんな時でもスーツケースには必ず釣り具を忍ばせて空き時間にどこでも釣りが楽しめるようにしている。その相棒がツララジェットセッター61C。いつかはどこかの秘境で大物を釣り上げることを夢見て購入したが、普段のベトナムのバラマンディにも、日本出張のバスやナマズにも対応し(硬めだが)、値段に見合うしっかりした作り(当たり前か)なので旅行に連れ出すだけでワクワクできる冒険スティックである。

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