ベトナム釣行記「クラゲ池、大物を求めて」

2016年9月24日釣行


先週の怪物遭遇の噂は、衝撃とともに一気にVADメンバーに拡まった。だから今週も行くぜ、クラゲ池。


池に到着すると、早速怪物ポイントに直行する。しかし不発。やはり厳しい。たまにしか訪れないチャンスをなんとかものにするために粘るが移動する。シャッドラップ5を岸際ジャークしているとプルプルとしたアタリがでる。初めてダツを釣った。よく針がかりしたものだ。


その調子で岸際をしつこく攻めているとググンとバイトを感じる。シュガーディープで40弱のバラをゲットできた。そのあとは続かなかったがやはり岸際のカケ上がりは釣れる。

ベトナム釣行記「クラゲ池、再び」

2016年 9月11日釣行


今週は久しぶりにクラゲ池に出向いた。釣行記を振り返ってみるとおよそ半年前に行ったきり。実はクラゲ池では過去に何度も悔しいバラシはあったのだが、未だキャッチに至っておらず、今回こそ是が非でも初白星を上げたいところだ。


参加メンバーはASHさん、Yさん、K君と私の四人。今回はオカッパリの強みであり、ここのところフィールドで魚影が一番濃いポイントとして睨んでいる岸撃ちをメインに、釣りゲームを展開していくつもりだ。前回のクラゲ池釣行から登場させたレインズのバッカンだが、4本のロッドホルダーがあるため複数のロッドを携行する際非常に重宝しており、私にとってなくてはならないアイテムとなっている。今回は過去最多のロッド4本を持ち込んで、岸際攻めに適したタックルセッティングを研究することにした。


以下持参したタックル。
タックルA: モレーナ53+アンタレスDC+PE3号+リーダー40LBタックルB: Jetsetter61C+カルコン200+PE3号+リーダー40LBタックルC: アライくんロッド+アンバサダー2500CIAR+PE2号+リーダー30LBタックルD: プッシュウォーターML+アンバサダー2500CIAR+ナイロン16LB+リーダー25LB。


タックルAは最近おなじみの組み合わせで、タイ遠征チャドー釣行でも快適に釣りができた。しかし、ザラスプークで釣るには(釣れないが)、巻きが早すぎて自分には操作しにくい。首振りで水を押すようなアクションはやはりローギアが良さそうだ。レッドペッパーや、近頃流行りの怪魚狙いのペンシル等は早巻きを多用するため、ハイギアがやりやすい。タックルBは抵抗のあるシャッドや大きめのミノーをただ巻きするシチュエーションを考えて投入。また、クラゲ池は足場が高く少々長尺の利点を探ってみる。タックルCはおなじみお気に入りのライトタックル。以前釣堀で55cmのバラマンディを釣った際も十分戦えるスペックであることがわかったので、そのルアー重量許容範囲の広さから、トップ、ミノー、シャッドとなんでも来い。ただ、UL表示のパワーよりは十分固いが、シャッドラップ9など、抵抗の強いジャークは苦手。またリールはハイギヤ仕様にしているものの回収や早巻き時のスピード不足は否めない。タックルDは初めてバラマンディで使用するナイロンラインのナチュラルアクションに期待。タックルBとCの中間のパワーで10G程度のフローティングミノーをジャークしてみるつもりだ。


さて、釣り場に着くと早速4タックルの準備だ。同行者は先にそれぞれポイントに入りすでに攻めている。この時間に釣られると非常に悔しいので、大急ぎでセッティングを終える。さて、出陣だ。

まずは前回チェイスがあった小屋周りのカケアガリをトップから攻めてみる。反応なく次はミノー、最後にシャッドを引いてボトムまで探るが異常なし。すぐに移動する。次に同行者2名の間にお邪魔して仲間内でポッパーの実績が高い水深の浅いエリアに入り、2名と同じくポッパーのバイトを誘う。池の隅で水路につながるポイントまで出向き攻めてみるが反応なし。そこにある水門から水が流れ出ていたので同じようにトップからボトムまでワンセットで攻めるが、これもダメ。ということで来た道を戻り、同行者と合流して情報交換をする。どうやらYさんが早々に40アップを一本あげたようだ。奥のカケアガリらしい。やはり、と思いつつも念のため浅瀬のウィードエリアを水深ギリギリのミノーを通してチェックする。すると魚体がギラッとひるがえった!が、フックには触らず。興味本位のバイトか?反応は続かず、奥のエリアに移動を決めた。

ここで大ニュースが飛び込んできた!なんとYさんが巨大バラをラインブレイクで取り逃がしたようだ。彼は以前80オーバーのバラをメンバーで唯一捕獲しており、それは伝説のように語り継がれている。どうやら同じく奥のカケアガリでヒットしたようだ。それも食ったのは水面直下で一番怪しいポイント。私も以前同じ場所でのスーパーストライクをファーストランでフックぐんにゃり逃している。まさか私の逃した魚も80オーバーだったのか?


奥に行くとYさんがキャストを繰り返していた。また横にお邪魔させていただき岸際のマングローブ脇を狙っていく。前回の東京滞在時に中古釣り具屋で見つけたシュガーディープミノーがカケアガリのボトムにいい感じでヒラを打つ。泥底に刺さらず、オダなどもすり抜けられる新たな優秀な相棒が加わった。


岸沿いのマングローブ横にシュガーディープを落としボトムを擦ると速攻ヒット。引きは強くなかったが夕飯サイズにぴったりのバラマンディをゲットした。おそらくYさんも攻めた後のポイントのはずなので、ルアーの選り好みがありそうだ。
その後は例の怪物出現ポイントに入り、もしかしてのおこぼれを狙ったが、そんな甘い話があるわけなく、欲張りのしっぺ返しか、シャッドラップを根にかけロストして釣行終了となった。

今回、正直4タックルの持ち込みは重量的にも、ルアーの絡まりなど煩わしかったが、おかげでタックルB、Dの問題点が見えた。Bは6フィートで若干Aより長いが、特に飛距離の伸びを感じることもなく、またロッド重量は軽いに越したことがないと悟った。Dはナイロンラインに期待したが、スロー気味のロッドアクションと相まってダルすぎる感じがあった。いずれにしても、アライくんロッドと2500cの組み合わせが、私のトレードマークであることに変わりは無い。

ベトナム釣行記「パイロット111の攻略法」

2016年9月

再来月に弟がタイの釣堀、パイロット111に遊びに行くようなので、今までの経験から培った現時点での攻略法方法を彼に伝えるためまとめてみた。あくまで暫定的な情報ではあるが、ご参考まで。

  1. チャドー狙い

推奨タックル例:6ft 前後のMアクション〜のバスロッド、ハイギアベイトリールPE3号〜、ショックリーダー50lb〜。チャドーはPE直結でも案外切れないと現地ガイドに聞いた。

(1)呼吸撃ち:アンダーに反応しやすいようだ。ミノー、シャッド、クランク等。

(2) ランダムキャスト:適当にトップウォータールアーを投げる。速度の緩急で反応あり。私はバズベイト、スイッシャーで実績あり。潜るルアーはゆっくりボトムをトレースする。

(3) 威嚇バイト:最強のいじめ的メソッド。抵抗の少ない重めのバイブレーション(中空でなく)を躊躇なく最高速度で縦横無尽に巻きまくる。鱗がかかったりスレも混じるが、簡単にリアクションヒットする。管釣りチャドー最後の手段。女性でも釣れる。かわいそうになり、すぐ飽きる。

2. バラマンディ狙い

推奨タックル例:6ft 前後のMLアクション〜のバスロッド、スピニングリールPE1号〜、ナイロンショックリーダー40lb〜。管釣りのバラの方が天然よりも歯が鋭い。ワーム使用においてはナイロンリーダー30ldでも飲まれたら簡単に切れる。

喰わせ:ジグヘッド+2〜3inchシャッドテールワームや鉄板ミニバイブ。表層、ミドル、ボトムを試す。リフトフォールやボトム着底からの巻き上げもいける。ケイテックのスイングインパクトは強度が弱い。サワムラのワンナップシャッドはオススメ。できるだけ小さい方が釣りやすい。パイロット以外でも大抵の管釣りで有効。要太軸針、ドラグ設定は針伸び防止のため緩めがマスト。

リアクション:シャッドラップ5を岸際ギリギリに平行に投げて限界の高速巻き。バランスを崩したところにスレきった魚が反応する。おそらく生エサを撒く角池のパイロットだからこそ有効。ワーム野郎の横で爆釣できるから気持ちいい。岸際で魚がティラピアを追っているがルアーに反応しない時に効く。見切られないし、ガツンとくるから楽しい。

エサ撒きタイム:エサのペレットに似てるからかシルエットが小さく浮くポッパーが効果的。デカイ魚はエサ撒きの中心部より外にいるらしいが効果ルアー不明。エサ撒き以外ではポッパーのケツにリーダーをつけて毛針を結べば、アクションなしのほっとけでも食う。初心者でも釣れる。私はPOP-R派。


スレきっている管釣りでは天然狙いとはまったく違う戦法となる。チャドーにはバイブ、バラにはシャッドラップの岸際早巻きが連打でリアクションバイトで釣れる。キャスト数を増やし、ポイントを移動しながら反応する魚だけを拾えば数は伸びるのでは。 スローな釣りはまだよくわかっていない。バラマンディのビッグベイトパターンもあるようだ。


エサ撒き場所が決まっており、魚が集まっている傾向あり。
皿池においては岸際が追い込むときの壁となるから足元が一番釣れるポイントと見ている。最近仲間内で管釣りバラのスプーンがブーム。デカイのを狙って釣る方法は不明。他の釣り人を観察していたところ、ポッパー+毛針かもしれない。

ベトナム釣行記「タイ・チャドー遠征③:二日目最終日」

2016年9月初旬


 本日はM兄貴と私が同船しておもいおもいの釣りを楽しむこととする。朝一は岸際を適当に撃ちながら流しつつ、ボールを探す。ランダムキャスティングでバズベイトをけたたましく鳴らして狙っていくが、ある程度のストレッチを二人で懸命に撃ったにも関わらず反応は一切ない。陸上の植物が水没し水中で枯れ草となっているエリアなのだが、どうも魚が潜んでいる感じがなく、まるで死水のようだ。ベイトも見つからないので、このようなエリアはパスした方がいいのではと感じた。

 昨日と同じ船頭がポイントを案内してくれるが、今日は一向にボールが見つからない。状況は相当シビアなようだ。岸を撃ったり、稚魚ボール探しでボートを流して数時間が何事もなく過ぎた。ようやくボールが見つかるも残念ながら不発。それにしても昨日もそうだが、稚魚は確かに釣り人から隠れながら浮上してくる。立木の裏に隠れミスキャストを誘うなんてなかなかデキる魚だ。


 あまりに無反応なので、投げる気が失せてボートの揺れの心地よさにウトウトしていたのだが、ふと目を覚ましたポイントは、表層に小さなベイトが所々群れており、他のエリアには見られなかった浮き草がカバーを形成している。また、湖底からは縦に長く生える種類の水草が辺り一面に密集しており、所々の隙間にいかにもチャドーが隠れていそうだ。


 眠気も吹っ飛びバズベイトを撃ち込んでいくと、直後に待望の水面爆発が起こった!今釣行のファーストエクスプロージョンだ!残念ながらショートバイトでヒットには至らなかったが、チャドーからのアンサーとしては十分すぎるほどだ。次への期待が高まる。さらに船をポイントの奥に進めていくと、またもバイト!これも乗らなかったが、なんとそのまま猛スピードで追ってきて連続バイト!サイズが小さく針がかりしなかったが、その他の場所との活性の違いは一目瞭然だ。


 出るならここしかない、と集中を高めていたところ、Mさんにもバイトが!これも乗らずだが、予想外のバイト祭りに、二人とも興奮は最高潮だ。そしてその直後、浮き草エリアの一番奥に投げたMさんのバズベイトにドカン!と怪物が襲いかかった!


 すぐに船上のMさんを振り返ると、ガチガチの専用ロッドがバットまで曲がっている!ついに来たぜアニキ!ドラグが滑り強力な引きに耐え、ようやく寄せてきた魚がアナコンダのようなドデカイ頭を見せた瞬間、一気に船底に向けて突っ込む!最高にスリリングなファイトに外野の私も手に汗握るぜ!死闘の末、ネットイン。Mさん念願の天然チャドーファーストキャッチの瞬間に立ち会った。約65cm、7lbオーバのナイスフィッシュだ!まるで自分が釣った魚のように嬉しい一本。バズベイトのアシストフックに掛かっており、仮に自分のルアーにバイトしてもおそらく空振りだった、Mさんにしか取れなかった魚だ。本当に良かった。


 ここで12時をまわり昼食となった。昨日と同じくガパオを食べていると、高津さんとOさんの船が近づいてきた。高津さんが朝一のボールから3.5kgを釣ったようだ。撃ち始めてすぐに反応したらしい。その他アタリはなしとのこと。なんとか私たち二人のチャドーリベンジは達成されたが、サイズアップを目指して午後の部最後のチャンスに賭ける。 

相変わらずボールを探してワンドをしらみつぶしに回っていくが、風の影響でさざ波が立ち視認が難しい。しばらくして立木エリアで待望のボールを発見。今まで遭遇したものに比べて3倍ほどの規模で畳二畳分ほどの稚魚が群がっている。高津さんの話ではデカイボールにほどデカイ親チャドーが着いているとのこと。俄然気合が入ってキャストを繰り返す。取っ替え引っ替えルアーを交換して投入するも反応はない。このボールは一旦沈んでもすぐに浮上していたのだが、そのうちボールの移動スピードが速まってきた。船頭は風に負けぬように必死でオールを漕いでボールを追っていく。


 チャドーのボールは警戒すると冲に出る習性があるようで、このボールも立木が込み入った岸際ゾーンからだんだんと開けたエリアに出てきて、キャストがしやすくなったなと思った時だった。ジャバジャバッ!と急に水面一帯が沸騰した!どうやらチャドーの稚魚がオープンエリアに回遊していたカスープの群れに襲われたようだ。この際カスープでもいいからと、とにかくヒットを求めてルアー投げ込んだものの、いつの間にかボイルは止み、かわりに離散したチャドーの群れは初めの3割程度に減ってしまっていた。ここで船がついに追いつけなくなり、ボール撃ちを諦めた。


 その後風が急に冷たくなり、パラパラと雨が降り出した。空はどんよりと暗くなり、すぐにスコールに見舞われるのは明らかだった。たまたま岸際の民家を通りかかったため、軒下に避難して雨宿りをすることとした。しかし留守のようだが勝手に上がりこんでも問題ないのだろうか。雨足が強まりあっという間に土砂降りとなった湖面を三人で眺める。やけにゆっくりとした時間の流れを感じながら、あっという間の二日間の釣行を振り返った。


 しばらくして家の主人と奥さんが手にビニール袋を下げて戻ってきた。ガイドに何やら話しかけ、袋からまん丸の白いメロンのような瓜を取り出すと、その場でナイフで切り分け手渡してくれた。ほんのり甘く、ほっこり優しい味だ。瓜にかぶりついて皮だけになると、ちょうどいいタイミングで雨が止んだ。コップンカップ、と胸の前で手を合わせてご主人と奥さんに感謝を伝えて船に乗り込む。


雨上がりの美しい夕日を背に受け、二日間の大冒険は幕を閉じた。

ベトナム釣行記「タイ・チャドー遠征②:初日」

2016年9月初旬


 ポイントまでの移動途中に高津さんに私のルアーボックスを見てもらう。トップでボコボコ、ウハウハの希望とは裏腹に、事前情報のとおり潜るルアーが今回要となるようだ。オススメとしてアンダー用にコンバットクランクと、持参のものよりも大きいCDマグナム、トップ用にプロペラ仕様のスキッターポップ改をお貸しいただいた。


 Barraを営む高津さんはタイに移住されて18年、バラマンディもチャドーも数々の大物を仕留めてきた大々ベテランのガイドだ。その経験に基づいた様々なアドバイスをくれた。チャドーは孵化した稚魚をオスがある程度大きくなるまで側に付いてプレデターから子を守る、というなんとも育メンな生態をもつ。今回妻子をベトナムに置いて、タイまで遠征釣行に来てしまった私とは恥ずかしながら正反対だ。


 メインとなる釣り方は、稚魚ボールをサイトで見つけてはひたすら叩いていくようだ。そのうち堪りかねた親チャドーが怒ってルアーにアタックするらしい。話によるとメスのチャドーも稚魚ボールについて行動しており、うまく狙えばオスよりさらに大きなママを釣ることもできるとか。ランダムのキャスティングでは、ほとんどヒットは望めないということなので、ボートを走らせひたすらボールをサーチする。


 しばらくして岸際の立木群に待望のボールを発見。まずはお借りしたスキッターポップ改をボールの奥へ投げ込んで早巻きする。するといきなり5、6匹の稚魚が群がりながらアタックを仕掛けてきた。うまく針がかかり、開始早々チャドーをゲットした。姿はまだまだ子供だが、いきなりの本命ボウズ逃れで大物への期待が高まった。


 ボールはルアーを打ち込むたびに一旦沈むのだが、しばらくすると再び付近にワラワラと浮かび上がってくる。雷魚は魚類でも珍しく空気呼吸をするためだが、話によると本当はエラ呼吸だけでも生きていけるらしい。確かに当日はほとんど呼吸を確認することができなかった。ボールはまるでゴンズイ玉のように稚魚が折り重なり水面を移動する。ボールの移動パターンによって、直下の親チャドーが釣れるかどうか大体予想が付くらしい。すぐに逃げていくような場合は、親が釣られてしまった後などで留守なんだとか。


 一つ目のボールは、どうやら親チャドーが不在のようで、再浮上するたびにどんどん離れていってしまう。船頭は追跡に必死で頑張ってくれている。それにしても立木の裏などキャストで狙いにくいポイントに毎度のように現れるので、高津さん曰く、釣り人から身を守っているそうだ。それほどチャドーは賢い。確かに非常に警戒している様子だった。結局トップでもアンダーでもビッグバイトは得られず、次を探すことになった。


 続いて二つ目のボールを細いワンドの一番奥で見つけた。同じようにトップで誘うも、チビからしか反応は得られない。このボールはこちらの意図を分かっているのか岸際に仕掛けてある漁網の囲いの中に居座っていたため、船からはアンダーのルアーを一切投げることができなかった。ボールは頑なにそこに居座り離れようとしなかったため移動となった。


 続いて三つ目のボールはトップでもアンダーで攻めても親チャドーは留守のようだったので、アライくんタックルで少し遊んでみることにした。バスベイトではノリが悪く、小型ペンシルベイト、ポッパー、スイッシャーとトップルアーを順に試したが、結局小型ミノーのフッキング率が一番高かった。喰いに来るというよりも仲間と思ってじゃれてついてきている、そんな印象も受けた。意外なことにスイッシャーには無反応だった。 

ここで休憩。船上でランチボックスに入ったタイフード定番のガパオ(ひき肉バジル炒め)を昼食にいただいた。私の大好物! 午後はプラー・チョンの釣り方を教わった。ベトナムでも一般的で食卓にもならぶ小型の雷魚のことだ。水没した陸上の草が見え隠れするような岸際にバズベイトを放り込んでいく釣りが効果的なよう。私にはチャドーの着き場との違いがわからなかったが、一度ポチョッと弱いバイトがあった。おそらくプラー・チョンのバイトだったのではと思う。小型のチャドーかもしれないが、アタックは一度のみで沈黙した。


 日が傾きはじめた頃、四つ目のボールに遭遇した。すかさずトップ担当の私がバズベイトで水面をかき回し、アンダー担当の高津さんはクランクで稚魚を蹴散らす。それぞれトップとアンダーで撃ちまくるがバイトはない。私はまたアライくんタックルを交えて稚魚をイジメつつしばらく攻めていたが、どうもこのボールは定位置からほとんど移動しない。散々ルアーを取っ替え引っ換えしたので、これ以上トップで攻めても喰わない気がした。「そろそろ親チャドーも我慢の限界かもしれないですよ」とクランクを投げ続ける高津さんが言うのを聞いて、シャッドッラップ9をモレーナのタックルにセットし、リールのクラッチボタンに親指を乗せて湖面のざわつきを待ち構えた。 

次のボール浮上直後のタイミングに合わせた一投目、入魂のキャストはシャッドラップの飛行姿勢を保ちながらゆるやかな弧を描き、ボールのど真ん中を5メートルほど超えて着水した。ハンドルを数回転させボールを抜けるあたりにさしかかったところで、「ガツン!」といきなり手に衝撃が走る!にわかに信じられなかったが、ついにヒットした!ガンガンとした固い引きは明らかにチャドーだ!それに間違っても先ほどまでのチビスケ共とは別格だ!


 高津さんが追い合わせの指示を出す!竿先が絞り込まれ緊張が最高潮に達する中、チャドーはいっぱいに締めたドラグを引き出して深みに突っ込む。絶対に獲ってやるという気合だけでリールを巻き上げた。舟べりまで寄ってからも右へ左へエラ洗いで飛び回る。「焦らず弱らせて!」という高津さんの言葉に少しばかりの落ち着きを取り戻し、ロッドを水中に突っ込んで引きに耐えた。船頭からネットを受け取った高津さんが魚の浮上を待ち構える。そして最後はおとなしくなったチャドーがきっちり頭からネットに収まった。


 「よっしゃあああ!」、衝動的に拳を空に突きあげた。4lbオーバーのチャドーと決して大きくはないが、この感動は何ものにも変えられないスーパーヘビー級だ。高津さんとがっちりと握手を交わした。


 4時過ぎには早めの納竿。この日はそのワンチャンスのみで、他の3名はノーキャッチだった。握手した時、釣らせることができたというガイドとしての安堵の笑顔と、釣られて悔しそうな表情が若干見え隠れした、お茶目なガイドの高津さんに感謝しております(笑)。ありがとうございました!


 ※ 余談だが今回同行したガイドの高津さんには、「あなた、ガイドでしょっ」と思わずツッコミたくなるところがたくさんあった。例えば稚魚ボールに我先にルアーを投げ込んだり。ボールはせめてお客の私に先に撃たせて欲しい。私も釣りキチだから釣りたいその気持ちは共感できるが、1日に1本取れるかどうか、大金を払っておきながら、そんな貴重な魚をガイドに釣られてしまったら泣くに泣けない。